じいちゃんと旅|イギリスだより|カレルチャペック

6月のヨーロッパ、今回の移動のお供はカレルチャペックの『イギリスだより』。

2016年に行った1ヶ月のスペイン留学から帰ってくると、「次はどこいく?」と言ってじいちゃんが渡してきたカレルチャペックの旅行記コレクション。

「本はどこにでも連れて行ってくれる」といいながら『イギリスだより』『スペイン旅行記』『北欧の旅』『オランダ絵図』の4冊を。そして同時に、「日本は四季があるのが美しい」といって、清少納言の『枕草子』も渡してきた。

カレルチャペックといえば、お母さんが地味にカンカンをコレクションしていた紅茶のことしか知らなくて、カレルチャペックが作家だったのは知らなかった。紅茶のカレルチャペックの名前の由来はこの作家のカレルチャペックかららしい。

そしてよく見ると、じいちゃんは「チャペック」「ペチャック」「カレルペチペック」と表記している(笑)

もらったはいいけど、とにかく海外文学への苦手意識が強い。「星の王子さま」は大人になってからも何度かチャレンジしてるけど謎すぎて最後まで読めたことないし、小学生の頃は「モモ」を読んで意味分からんって言ってたらしい。海外の本でぱっと思いつく好きなのは絵本で「ちびくろサンボ」と「ラチとらいおん」くらい。(らいおんは好きすぎて?お母さんにお人形つくってもらってた。)

そんなこんなで、一応、もらってすぐ「スペイン旅行記」を読んでみたけど案の定途中で挫折(10年前の話でもう覚えてない)。2年前、オランダに行く前はそもそも「オランダ絵図」の存在忘れてたので、まだ開いたことがない。去年フィンランドに行く前に「北欧の旅」を開いてみたけど目次の時点でフィンランドがなかったので選考落ち。もらってから存在は気にはしつつ、まあじいちゃんが生きてるうちに読んだらいいか~と思ってたけど、亡くなって2年たった今もまだ読んでない。

今回はさすがにチャンスだなと思って目次をみると、これまたロンドンのことがほぼない。でも逆に、出張だから飛行機以外で読む時間ないし、飛行機も毎回ほぼ寝てるのでこのくらいだったら読めるかも?と持って行くことに。

ロンドンは3回目だったので、チャペックが書いていることに共感する部分もあるし、違う見方をインプットして街にでると、なるほど、そういうことね、と思ったり。(つまり今回は成功してロンドンの部分は読んだけど、ロンドンの部分が少なすぎるので、本としてはほぼ読んでない(笑)。)

ちなみに枕草子は当時半分くらいは読んだ気がするけど、その内容というより、「日本は四季があるのが美しい」といって渡してきたじいちゃんの言葉が印象的で、例えば桜とか夏の風物詩とか紅葉とか雪とか、そういう目に見えてわかりやすいものをより楽しみたいと思うようになったし、季節ごとの光の違いとか空気感に敏感になってきた気がする。

「本はどこにでも連れて行ってくれる」というじいちゃんの言葉は実際に旅に行きたい私には物足りないなぁと思うけど、ものの見方や考え方、自分の感覚を広げるにはやっぱり大事だなあと。あと、私も思い通り動けなくなったら、じいちゃんみたいに本で旅するんだろうなとはなんとなく思ったりする。この4冊、さすがに自分が生きてるうちには読みたい。

じいちゃんに本をもらって3年後の2019年、大好きな角田光代さんの本を読んでると、じいちゃんが言ってた「本はどこにでも連れて行ってくれる」という言葉と全く同じことが書いてあった。

この本との出会いも「本で旅をする」の一種かもしれない。